GoogleEarth(グーグルアース)の便利な使い方

GoogleEarth(グーグルアース)の便利なデータを作成 ~その7 人口統計のGISデータ~

政府統計の総合窓口(e-Stat)

 GISで色々なデータ解析や分析をしていると、人口分布を用いて、影響する人口を分析する作業などが生じます。元々GISは位置情報を有した地域情報やネットワーク情報を介して解析をするツールのため、そこに人口などの情報を加えて解析するという流れは自然なものです。
 では人口に関してGISで取り扱うデータとして、どのようなものがあるかというと「政府統計の総合窓口(e-Stat)」があります。ここでは日本の政府統計関係情報が公開されており、GISで活用が想定されているデータについてはGISで取り扱えるデータ形式(shape形式)でダウンロードすることができます。
 GIS関連として公開されているデータとしては「国勢調査」「事業所・企業統計調査」「経済センサス」「農林業センサス」があり、各調査ごとにさらに細かく分類されていて、必要な調査データを地域別にダウンロードできるようになっています。

まずはデータをダウンロード

 まずは「政府統計の総合窓口(e-Stat)」から必要なデータをダウンロードしましょう。

「政府統計の総合窓口(e-Stat)」

 ①まずは上記のリンク先より「政府統計の総合窓口(e-Stat)」を開き、上から2つめの「データダウンロード」に移動します。
 ②次に「統計調査(集計)を選択」から目的の調査を選択し、データの種類を選びます。すると右側の「統計表を選択」に選択可能な統計表が表示されるので、こちらから目的のデータを選択しページ右下にある「統計表各種データをダウンロードへ」をクリックしダウンロードページに移動します。
 ③最後に選択した統計表よりダウンロードしたい地域を「地域選択」で選択し「検索」をクリックします。すると「データダウンロード」にダウンロードのリンク先が表示されるので、こちらからダウンロードをしてデータを入手します。

e-stat_1

e-stat_2

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実際のサンプルデータ

国勢調査の人口総数

 ではサンプルデータを見てみましょう。ここでは平成22年国勢調査における「小地域(中央区)」と「1kmメッシュ(5239,5240,5339,5340)」の「男女別人口総数及び世帯総数」の分布図を描画してみます。「政府統計の総合窓口(e-Stat)」でダウンロードできるGIS用のデータは小地域(市区レベルの行政区画)、250mメッシュ、500mメッシュ、1kmメッシュで分類されて作成されているので、サンプルデータは一番細かい小地域と、一番粗い1kmメッシュを描画しています。
 このサンプルデータはGISソフトで読み込んで、その後にGoogleEarth用のデータに変換したものですが、人口に関して「人口総数」「男」「女」「世帯数」で分かれてデータが構成されています。
 国勢調査で言えば他にも「世帯人員別一般世帯数」等の世帯数に関するデータや「住宅の種類・所有の関係別一般世帯数」等の住宅に関するデータ、「産業別(大分類)・従業上の地位別就業者数」等の就業者に関するデータなどがダウンロードできるようになっています。

1km

小地域

 注意点ですが、「GISで利用できるデータ形式でダウンロード可能」と記載しましたが、一部のデータについてはメッシュデータと調査データを分けてダウンロードする形式になっています。その場合はGISソフトでIDを対応させてデータを結合する作業が発生します。どうしてこのような形式をとっているかはわかりませんが、いずれにしても使い方次第ではとても有用になるデータですので、興味のある人はぜひ活用してみてください。